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決算説明会資料 動画

2015.2.23 2015年6月期第2四半期決算説明会

第1部  「2015年6月期第2四半期決算報告」
取締役CFO 加登住眞

第2部  「2015年6月期第2四半期事業報告」
代表取締役社長 河邊拓己

《上半期の主なプレスリリース》(加登住)

◆CBS9106 日本特許査定
・当社の適時開示ポリシー:特許については日米欧3地域のみ

◆継続企業前提注記解消

◆CBS9106提携

◆業績予想修正
・下限値はStemlineとのライセンス契約に基づく予想値
・上限値はこれに新たな提携獲得に伴う収益が加わった場合の推定値

◆Stemlineプレスリリースに関する補足説明

◆第9回新株予約権行使完了
その他、当社ウェブサイトでFAQを充実させつつあるのでぜひご覧いただきたい。

《質疑応答》

Q. CBP501の今後の進行について、以前説明会で「100名規模の検証試験を第3相試験の前に実施する計画もあり得る」との話があったが、それについては現時点でどう考えているか。
(河邊)当社の主張を受け容れていきなりピボタル試験(承認申請を目指す臨床試験。一般には600-1000例といわれているがこの場合は300-400例規模で十分と想定している)をしようというパートナーが現れていない現状を鑑みて、『後解析で見つかった知見を前向きに証明する100例規模の『フェーズ2b』試験を実施することが、可能性のひとつとして考えられる。
ただ、それによって統計的有意差が出る可能性もあり、その結果をもって承認申請を実施する可能性もあるフェーズ2b、という位置づけも考えられる。
Q. その場合、100例の臨床試験コストは先方の負担と想定しているか。
(河邊)交渉の状況次第で当社がある程度負担するという選択肢は提供し続けることになるが、基本的に開発費は先方負担と今のところ考えている。
Q. 肺癌と中皮腫の両方の臨床試験を進めてくれる提携パートナーを考えているのか。それともセットにはこだわらず片方のみの臨床試験でも良いか。
(河邊)両方を進めてくれる提携パートナーにはこだわっていない。抗癌剤の場合、ひとつの適応で承認を取るとその後の適応拡大がしやすいので、最初の承認をどこで取るかというだけの話になる。
Q. CBS9106について。XPO1阻害剤として先行品が出ていると思うが、これとの違いは何か。
(河邊)先行品は米国の創薬ベンチャーKaryopharm社のもの。
違いは、CBS9106が標的であるXPO1という蛋白質をとても良く分解に導く点。XPO1という蛋白質は大変安定的な分子なので、阻害剤がくっついたまま分解しないでいると細胞内に存在し続け、その分子の作用が消えたままになってしまう。
CBS9106はこの分子を分解するので、細胞は新たに(阻害されていない)XPO1を作る。これによって作用する時間を調節することができ、作用と副作用の間の幅(セラピューティックインデックス)を拡げられる可能性があるのが、CBS9106の強み。
Stemline社もこの点に注目し優位性があると考えてくれた。優位性の認識の一致は、提携先をStemline社とした大きな理由のひとつでもある。
(加登住)補足。Stemline社のプレスリリースで「可逆的阻害」と表現されているのが、いま河邊から説明した内容。
Q. 事業収益上限値について積算内容を知りたい。
(加登住)アップサイドとして10億を加えたレンジ表示をしているが、この「10億」という数値の詳細については現在のところ公表していない。前年度まで「0~10億」と表現してきたのと大きく変動していないという趣旨も含めてこのような表示としている。
提携交渉においては、手前で多くの支払を受けようとすると将来のロイヤルティ料率が下がるなどさまざまなトレードオフがあるため、固定的金額で業績予想を表現するのには困難を伴うが、他社の類似提携の規模と比較するなどして数字を作成している。
ただ、この表示によって誤解を生じかねない側面も認識しており、今後表示のしかたは検討していきたい。
Q. 今期の事業収益下限60百万円のうち一時金10百万円を除く50百万円は、Stemline社からの「技術アドバイザリーフィー」で確保されていると考えて良いか。
(加登住)そのとおり。
Q. CBS9106についてStemline社は2015年中のIND申請と臨床試験開始を目指すと公表しているが、これらによりキャンバスにマイルストーンペイメント収入は発生するのか。
(加登住)将来のマイルストーンペイメントのトリガーや金額に関する公表はStemline社との合意により実施しないことになっている。今期の事業収益見通しにはそれが含まれていないのは既にご説明したとおり。
Q. 技術アドバイザリーフィーによる収益は今後安定的に見通せるのか。金額は一定なのか変動するのか。
(加登住)技術アドバイザリーフィーの期間が4年間というのは公表済みのとおりで、内容も、河邊からご説明したような技術的アドバイス等の対価であることから、性質上さほど波があるものではないとご理解いただけると思う。
ただ、すべての年度について完全に定額かと問われると、必ずしもそうではないというご返答になる。「多少の変動はあり得るが、(提携終了等がない限り)毎期きちんと入ってくる」ということ。
Q. 提携交渉の様子について「当社は言っていることは変わらないが相手方製薬企業等の興味や関心に大きな波がある」という表現があったが、これはCBS9106に関する話か、CBP501に関するものか。
(河邊)CBS9106に関する体験をお話しした。CBP501についてはここ半年弱で言っていることが変わった(プラスの材料が増えた)ので必ずしも一致しないが、相手方製薬企業等の興味や関心に波があることは同じ。
Q. 免疫チェックポイント阻害剤でそれなりに臨床開発の進んでいる製薬企業等がCBP501との併用について興味を持っているようなケースはあるのか。
(河邊)そういうケースもあるし、待つばかりでなく当社からそのような検討をお願いしているケースもある。
Q. 新しい知見が増えつつあるということだが、今後短期的に見たときに、もう少しそのエビデンスが積み上がっていくような局面が続くのか。
(河邊)積み上がっていくし、強固に分厚くなっていく面もあると思われる。我々としてはコアの部分については確固たるものだと考えているが、世の中の科学者100人が100人とも同意してもらえるためにはさらに分厚くしていく必要がある。
Q. CBS9106契約条件について、契約一時金が小さい印象を受けているが、「相手もベンチャーなので将来の成功報酬を厚くしている」という理解で良いか。
(加登住)まったくそのとおり。
Q. ということは、成功するまでのマイルストーンペイメントは小さいということか。
(加登住)総額100億超ということで、成功前といってもそんなに「小さい」ものばかりということはない。
なお、「小さい」というご指摘ではあるが、臨床開発段階前の化合物であることを考えると、当社としては十分に良い条件の提携ができたと考えている。
Q. 通期予想の研究開発費には変更があるか。
(加登住)今回から通期予想における「研究開発費」「販売費及び一般管理費」の開示を省いている。傾向としては既にご説明したとおり研究開発費が若干上に行くと想定している。
Q. 業績予想のアップサイド(1,060百万円)は、想定されるいくつかの提携が出来た場合の合計額の予想ということか、それとも「新たな提携については0か10億か」ということか。
(加登住)いずれも違う。
いくつ合わせていくら、という考え方で作成しているものではない。
CBP501およびCBS9106(日中台韓)に関する提携に伴ういくつかの可能性について、それぞれ実現確率を考慮して、推定値を開示している。
いくつかの提携材料の中のひとつだけが決まって1億にとどまることもあるかもしれないし、予想外に大きな提携が決まって1件で20億になるかもしれないし、2件できて合計3億かもしれないし、ひとつもできず0かもしれない。
Q. CBP501の提携交渉について「一進一退」と表現されているが、成功確率は今期初と現時点で変動しているのか。
(加登住)おおむね変動はないと考えている。それを業績予想のレンジ不変更で表現している。
Q. 社長としては提携を今期中に決めたいと意気込みを持っているのか、それともCBS9106と資金調達でお金が入ったので少し時間が掛かっても良いと思っているのか。
(河邊)「一日も早く」という考えは変わらない。
Q. CBS9106のケースについて振り返ったとき、どのくらいの数の守秘義務契約締結があって何ヶ月くらいで決まったのか、参考に教えていただけるか。
(河邊)本格的な議論になってから半年くらいの時間は掛かった。守秘義務契約を締結した先は10社を越え、そのうち3-4社がデューディリジェンスに進んだ。
(加登住)CBS9106に関して言えば、最初の守秘義務契約を締結したのは3年以上前。それくらい前からの会社や途中で入ってきた会社が入り交じった状態で最終段階の選択に至った。